公演のお知らせ

大盛況のうち終了致しました

中之島のっと

伝統音楽伝統舞踊 王の宴・ジョグジャカルタ 宮廷舞踊

日時:2015年11月8日(日)13:00開場 13:30開演/18:30開場 19:00開演
会場:大阪市中央公会堂 中集会室
舞踊:大石麻未(Widasari)、西岡美緒、ウィジャヤクスマ
演奏:HANAJOSS、ビンタンララス、コンチョ・コンチョ
料金:前売2000円 当日2500円 学生1000円 未就学児無料

問い合わせ→bintanglaraswayang@gmail.com

練習日のお知らせ


場所:ルマ・ワヤン
大阪府茨木市蔵垣内3−21−3 2F

本楽団への入団や演奏依頼等に関しましては、気軽に下記のアドレスにご連絡ください。
E-mailbintanglaraswayang@gmail.com

2015年4月21日火曜日


️️️
今日は夏の終わりの風物詩?相楽園で二日間行われる影絵劇の二日目の冒頭にでてくる
《怒る象》という曲を練習しました。象が怒ったら怖いだろうなぁー…
白熱して稽古すると汗ばむ季節になりました。





2015年4月12日日曜日

4/4 練習




この日は桜とともに見られる皆既月食の日でしたが大阪はあいにくの雨。
まずは、Mりんからの差し入れのいちご大福を食べる事に。
花より団子(#^.^#)
団子より酒の人も若干、いや多くいますが、、、
インドネシアの人はいちご大福初体験。ちょっと微妙なお顔でした。

メニューは今年行う影絵芝居の曲たち。
ドキドキの中(そんな事ないか(笑))パートが発表されての初練習。
曲を確認しながらでしたがサクサクと進む。
それだけ集中してたようで、終わった時にはみんな
「今日はめちゃくちゃ練習した!!って感じやな~」との感想。

サクサク進んだ要因の一つに楽譜に前回あったロフィの頑張って書いている
日本語の説明書きがなかったため。
ロフィ曰く「それで練習が止まるから、、」
みんなその味わいある字が大好きなのでまた書いてねとお願い。

今回はハヌマンの最初の文字が消え「noman ...Bima」になっていて
日本語ではなく英語書いた?と盛り上がったくらいかな?
みんな会話になんでも「noman...」をつけてみました(^_^;)

夏に向けて始動開始!!


2015年4月2日木曜日

「今年の相楽園、ワヤン演目はこれだ!」



昨年のビモは、蛇の神の娘と結婚しましたね。まさかビモが結婚するとは。
女の噂もありませんでしたのにね。
昨年のおさらい。
雨宿りをとビモが洞窟に入ったら、洞窟の入り口が突如閉じる。
それは大蛇の口だったんだね、そしてそのまま地底に存在する天界へと連れて行かれるビモ・・・・。
娘の好きな男を捕まえようと、父、こんなことまで。
天界地上界冥界と、娘を思う父とはこういうものでしょうか。
かくしてビモは結婚した。けれども地上ではクロウォ100王子が、ビモたち1族の滅亡を狙ってまた悪さしていることだろう。ビモは妻を置いて、また地上へと戻るのでした。
その時妻はもう身重だったようですよ。

さて、地上に戻ったビモはどうなったか。
ここからが今年のお話です。
練習の時に、ビンタンララスのローフィ君が、私たちにわかりやすーく説明してくれた
あらすじを紹介します。練習の時には、いろんな突っ込みポイントがたくさんあって、
それはそれは盛り上がりました。難しい深い物語を、
わかりやすく簡潔に説明してくれましたのでね。
現代の常識にあわないところもあったり、ビモの傍若無人さに腹が立ったり、他いろいろ聞き手のつっこみもさえてました。


演目の名は、ババットウォノマルト。
恐ろしい森に自分たちの国を作ろうというのがお話の中心ではありますが、
そこにいろいろなエピソードが絡み合ってくるんですね。ワヤンは蔦植物のようですねぇ。

身重の妻を地底に残し、ビモは地上に戻ります。
人喰い鬼との戦いもあったりして、少し時間はかかったが、
クロウォたちのところへと戻っていきました。
そして、約束を果たしたのだから、(ビモたちは理不尽な約束をクロウォとかわしていました。)自分たちに国をくれ、と迫ります。

そうしてビモが手に入れたのは、荒れ果てた森。恐ろしい猛獣たちのすむ森。
この森をどうにかして、国にしようと、ビモは奮闘するものの、
ビモは動物たちにしてみれば侵略者、動物たちは逃げてしまいました。
ビモのちょっと強引で勝手なところが見えますね。

そしてさらにビモが進むと、そこに小さな白ザルが寝転がっていた。
「どけ!」と偉そうなビモ。白ザルは「病気だから動けない」
と言います。
「いいからどけ!」とビモが白ザルを持ち上げようとすると、
重い、すごく重いのでした。
で、かくかくしかじか、
これぞ、魂の兄弟である、白猿アノマンとビモとの初めての出会いです。
アノマンはラマヤナ時代から生きていますからね、長生きですね。
お互いが探し求めいていた相手に会えたのです。
「アノマン、お前は巨大だったはずだ」とビモ
「いやぁ怒ったらすごくでかくなるんだけど、最近怒ることも少なくてね」と小猿。
ほのぼのとした会話です。

ところが、ビモは、偉そうに、
「おれはここに国を作るからどけ!」と一点張り。
二人は喧嘩になってしまい、その後あきれたアノマンはどこかへ飛んでいった。

さて、ビモが森の木々を引っこ抜いたりしていると
なんと、ビモにそっくりな精霊が。
さらに、アルジュノにそっくりな精霊が、つまり5人兄弟それぞれにそっくりな精霊が
現れた。
ビモにそっくりな精霊はビモに網をかけ、ビモは動けなくなってしまった。
そこにさっきのアノマンがやってきて、ビモを網から助け出してくれた。
助けてくれたアノマンにビモは、
「余計なことをするな!助けて欲しいなどといった覚えはない!」
と。偉そうですね。
アノマンは今度こそあきれて、
「勝手にしろー。そこまでこだわるならやってみろ、自分で気づけ」
とどこかへいってしまいました。

アノマンが去った後、再びビモそっくりの精霊が今度は毒霧をビモに吹きかける。
ビモは目が見えなくなった。
どうしよう・・・・・・。


ところかわり、地上の鬼の国。
鬼の国の元王は、ビモに殺されたため、
この1族にとってビモは敵。
ところが、この鬼の国の娘は、ビモに恋をしてしまっていた。
兄が「そんなに好きなら出て行け、勘当だ」
というと娘は本当に出て行ってしまう。

娘が歩いていると道端にたおれている男が。
目が見えないという、名前を聞けば、なんと愛する男ビモだった。
娘は助けてあげる代わりに自分と結婚せよという。
声音が美しかったため、ビモは了解する。
かくして、毒霧の被害から助けられたビモが目をあけると、
目の前には鬼が。
ビモは、すぐに逃げ出してしまう。 (どないや!)

約束したではないかと娘が追いかける。逃げるビモ。
そこにビモの母と祖父がやってくる。
逃げているわけをたずねると、
「何も悪いことはしていないのに、追われている」とビモ。
母「そんなわけはない、お前が何かをしたのだ」という。
ビモ「大変な思いをしているのは私だ、なぜ娘をかばうのか」と逆切れ。
結局、娘とビモの問題を知った母は、ビモにいう。
「こんな息子を産んだおぼえはない。お前は傲慢だ、相手の気持ちもわからないのか」などなどなど。
ビモの母がこんなにまで、息子のことをぼろかすいう場面は珍しいですね。
ここまでのビモがとても身勝手なので胸がすく思いですね。母さんびしっと言ったって。

そんなこんなでビモは、「鬼でもいいから結婚する」と言いまして、
その言葉を確認した母は、鬼の娘を美しい娘の姿へと変えてしまいまして、
結局二人は結婚します。うーーーん。どうなんでしょう。 しかし、娘の心が美しく、一途な愛だったからこそ、美しい姿にかわったのだと、いうことです。

さて、そんなビモですが、
地底の蛇の娘との間に、
そして、今回鬼の娘との間に、
そして、未来では、海老の娘との間に、(実際海老なのではなく名前が海老娘。魚の神様の娘です)
3人の息子をもうけます。
3人ともものすごい超能力を持ちます。
運命とはいえ、ビモの出会いの物語は刺激的です。


さて、話をもとにもどして。。。。
5人兄弟にそっくりな精霊たちですが、いろいろと邪魔をしたり、
たたかいになったりとするわけですが、
本当のところは、パンダワ5人兄弟を待っていたということで、
たたかいの末、精霊は、それぞれ5人の体の中に吸い込まれていくのでした。
パンダワの長男ユディスティロと、4人目5人目は双子のナクロとサデウォですが、
この名前は、この時に、精霊からもらったものです。
こういう出会いで名をもらったりするので、
ワヤンの登場人物はいくつもの名前を持っているんですね。

さあ、こうして森の開拓がはじまるわけですが、
ユディスティロ(プントデウォ)が、ビモにいいます。
ここにいた生き物たちと共生することが大事だと。
いいこと言いますね。
精霊もそういう意味で、ビモたちの体に入ったのでしょうから、
ここはビモも納得します。
そういうことで、この森にビモたちの国が出来上がりました。

さてここで終わりかと思いきや。
鬼の国からビモと結婚する娘の兄がやってきます。
「お前は父の敵である、しかし私の娘が結婚したいという。
ならば私を殺してからにしろ。」
ということでビモと鬼の戦いがはじまります。
鬼は強かった。
しかし、鬼は妹にたずねます、本当にビモと結婚したいのかと。
うなずいた妹を見て、鬼は、ビモの一撃に斃れるのでした。


面白いことも、胸が苦しくなることも、
いろいろと混ざっていますね。
ずっと笑っていたいのに、そうはならない、ワヤンの世界です。

佐々木